2017年2月18日土曜日

HT90 エンジンオーバーホール シフトが渋い

HT90のエンジンオーバーホールのご依頼を頂きました。
今回はエンジン単体でのご依頼です。


さて、現状をお聞きしますと

・普通に調子よくよく走る
・ギヤチェンジの感じが渋い、固い感じ
・ミッションオイルを交換したところ、若干はよくなった
・しかしながら、信号待ちで、ニュートラルからローギヤに非常に入りづらい
・エンジンの回転を上げて(空ぶかしをすると)何とか入る状態
・シフトアップは普通に調子よくギヤが入る
・どちらかと言うとシフトダウンの時、回転を合わせてやらないとスムーズに入らない
・クラッチの遊びは、ほぼほぼ少なくしたが変わらない

とシフトに問題があるということでした。

ヒアリングからすると、シフトフォークの調整がズレてるか、シフトドラムの摩耗かバリがあるかなという感じです。

では、分解調査していきましょう。


キックシャフトとキックペダルのボスが溶接されちゃってますね。

HT90でキックシャフトのスプラインがナメちゃってるのを見るのはこれで3台目。


溶接を削って取り外しました。


スプラインがナメてるうえに軸も少し傾いてますね。
HTシリーズのキックシャフトは細くてスプラインも弱いので、キックを踏み切る直前にチカラを抜くように。
シャフトは中古も出てこないし、あってもやっぱりスプラインがズッコケてます。
大切に扱ってあげましょう!


では、どんどんバラしましょう。


ボスクラッチを留めてるナットの回り止めワッシャの曲げ方からすると、過去に手が入ってるようです。


フリクションプレートの摩材に多少の摩耗と劣化はみられますが、大きな問題はなし。 


クラッチ周りを外すと、シフトがでてきます。


ギヤシフトアームAとシフトドラムとのピン隙間調整がズレてますね。


隙間はマニュアルのように左右均等が正です。

この時点で調整し直すと、シフトの入りが良くなったので、これが主原因でしょう。

分解調査はまだつづきます。



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