2019年5月16日木曜日

YZ125E エンジンオーバーホール

YZ125E('78)のエンジンオーバーホールのご依頼です。



『何か吸い込んでピストンにキズが入ってしまったので、ピストン交換してください』
とのことでしたが、

腰上を外し、クランクをチェックしてみると、
コンロッド大端がガタガタでした。


クランクを分解すると、大端ベアリングが粉砕しており、
ピストンとヘッドの痕は、粉砕したベアリングの破片とピタリと一致しました。

クランクをバラした写真を忘れてしまった。。


シリンダー壁面は全周にわたって深めの縦キズが入っていました。

ピストンクリアランスを測定すると、0.120mm

使用限界の0.100mmをオーバーしています。


1サイズオーバーでボーリングしておきました。


内燃機屋さんでポートの面取りもしてもらっていますが、触診してチェックします。
オイルを付けた指で触り、角を感じる部分を追加研磨しておきます。


クランクケースとシリンダーの3面合わせ部分
軽くオイルストーンを当てると・・・


面が波打っているのを発見。
ガスケットで吸収できるかもしれませんが、


ここから2次エアを吸い込むと焼き付きの原因にもなるので、キレイに研磨しておきましょう。


クランクはコンロッド、ベアリングを新品で組み直し、



トランスミッションも分解洗浄して、クリップを交換して組み直します。


もちろん、各軸のベアリング、オイルシールも全て交換です。



クラッチ周りもヘタっていたので、新品でリフレッシュ。

インテークマニホールドのゴムがヒビだらけですが・・・

残念ながらNOSもリプロも見つけられず、上からゴムを塗り込んで延命措置を施しました。

YZなど輸出があったモデルは比較的、部品が出やすいですが、ゴムやプラスチック部品は、なかなか出てこないものもあります。
もし見つけたら迷わず手に入れましょう!!


エンジンを車体に載せ、補器類を取り付けて完成!


先日のサンダでは、気持ちよさそうに走ってましたね。
顔がニヤけてましたよー。

ご依頼ありがとうございました!

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