2017年12月2日土曜日

ブヒンドリ ~キックが戻らないRT1~


シャフトやギヤは中古部品やNOSで探せるとしても、ケースを探し出すのは難儀。
とオーナー様にお伝えしたところ、部品取りエンジンを持ってますとのこと!


早速、送って頂きました。


まずは腰上から確認。
ピストンに『964』の刻印があるのでスタンダードサイズ!


シリンダーは結構な縦キズ


ピストンにも。
この辺は想定内。オーバーサイズピストンはまだNOSで用意できます。


コンロッド小端とピンピストンはガタ無し


大端サイドクリアランス


0.83mm
限界値:0.6mmを大きく超えているのでスラストワッシャーを交換しましょう。


クラッチサイドの確認


プレートクラッチに張り付きとサビあり。
フリクションプレートも2枚クラックあり


クラッチハウジングの段付き摩耗も少なく小修整でOK


キック周りも問題なし


でしたが、タコメーター駆動ギヤが一歯欠けてました


ケースを割ってクランクとトランスミッションにご対面



ミッションに大きな問題はなさそう。



クランクはサビやカーボン蓄積もなく綺麗な状態。


クランクケースもクラックやスラッジも少なく綺麗
各ベアリングも問題なさそうですが、


アクスルドライブ軸のベアリングにゴリゴリ感あり。

DT1、RT1ともにこのベアリングがダメになっている車両が多いです。
両車種とも後期モデルでは、ここのベアリングサイズがアップされているので、まぁそういうことでしょう。

全体的に診た結果、部品取り予定だったこのエンジンを再生させる方が良さそうです。




0 件のコメント:

コメントを投稿