2022年10月21日金曜日

いい季節

 


バイクを眺めるのも

いい季節

本当は乗って『上着1枚着てちょうどだね』って言いたい

2022年10月15日土曜日

ヤマハDT1Fの点検と12VCDI点火化 その8 プライマリーとクラッチ

DT1Fの腰下組立てもあともう少しです。


クランクシール(R)を組みましょう。


シールを叩きこんで真っ直ぐ挿入する自信がないので、治具を使って圧入してます。


プライマリードライブギヤ
オイルシールと接する部分に摩耗があります。


ギヤと一体化しているので、丸ごと交換になってしまいます。
もちろんヤマハに在庫はあるはずもなく、NOSでの対応です。
ちなみにこのギヤにはサイズ合わせがあるので、入れ替える場合には注意が必要です。


あと、ギヤの下に入るOリングも忘れずに交換しましょう。


ギヤを組む前にクラッチASSYのガタを確認しておきます。
ガタが過大になってくると、ガシャガシャ音が出るようになってきます。
特にアイドリングの時です。


ガタが大きめでしたので、クラッチセンターのカラーを交換します。
これもNOS。
本当はクラッチASSYのブッシュも交換したいのですが、
規格外のサイズで代替品もなし。

今後のことも考えて、このブッシュを何とかしたいのですが、
良い案が出てこない。
部品も出てこない。。


プライマリードライブギヤとクラッチASSYを締め付けていきますが、コニカルワッシャーは必ず新品にしてください。

あと、向きも間違えないように!

凸側がナット側です。

入ってくる車両の4割くらいで反対向きに組まれてますよ。


クラッチプレートは錆が少し出ていたので、軽く研磨して再利用します。


フリクションプレートは摩耗量こそ大丈夫でしたが、
部分的に剥がれて損傷しているので交換しましょう。


この2点はヤマハからまだ出るので、しばらくは大丈夫でしょう。


クラッチスプリング
左がDT1(緑)で、右がDT1F(赤) 

DT1F(赤)の方が強くなってます。
出力が少し上がったので仕様変更されています。


今回は、あえて少し弱いDT1用の緑スプリングを使います。

オーナー様が二輪初心者で厳しい走り方をしないでしょうから、クラッチ操作が楽な仕様にしました。

もし激しくオフ走行するようになって、クラッチが滑るようなら元の仕様に戻しましょう。


2022年10月10日月曜日

ヤマハDT1Fの点検と12VCDI点火化 その7-2 シフターを組む

 


シフター(B)のレバーチェンジの調整をします。


『A』のアジャスターで『a』と『a'』のスキマ調整して

『B』のアジャスターで『b』と『b'』のスキマ調整をする。

これ意外と出来ていない車両が多いです。


通常、上の調整でいけるのですが、

たまに『A』と『B』のアジャスターを動かしても、調整範囲に入らなことがあります。

部品の寸法公差だったり、摩耗だったりで。

その場合は、加工して調整します。


これは調整がうまく出来ていないもんだから、

蹴とばしたり、無理な操作をして、シフターがケースに衝突。


ちゃんと調節できていれば、ちょっとつま先を動かすだけで、

コクンとギヤが入るシルキーなシフト操作ができるんですが。


アジャスターボルトのロックワッシャーのツメがなくなっていたので

部品取りから取ってきました。

このワッシャーは手に入り難いので、注意してツメを起こして再利用しましょう。


この調整が腰下組立ての山場で、あとはサクサク進みます。


2022年10月8日土曜日

ヤマハDT1Fの点検と12VCDI点火化 その7-1 シフターを組む

 


DT1とDT1F(リードバルブの)の違いにシフターフォークの構成があります。

上の写真は、DT1Fのシフターフォーク
いまではよくある普通のタイプ。

下はDT1のもの。


DT1は、フォーク1がカムシフトと同軸にあるという構成です。
おそらく、エンジンをコンパクトにしたいとの思想からのレイアウト。

ですが、実は、DT1とDT1Fのケース寸法は同じ。

なんでレイアウトを変更したのは、各自の宿題としておきます。


フォークの状態は良いので続投します。


クランクケースにクランクとミッションを入れてケース合わせします。


ケース合わせ後に、カムシフトを位置決めするストッパーを組みますが、
なんか変です。


この位置で止まってしまい、ガスケットを締め上げられません。


DT1のストッパーと比べると、首下は同じですが


DT1のは最後まで締められる。

DT1Fのはネジ先端の形状が良くないのかも。

今回はDT1のものと入れ替えることにしました。


ストッパーのスプリングも変わるので、こちらも入れ替えます。

DT1のスプリングのほうが少しバネレートが低いです。

入れ間違えると、ガチガチのシフトかユルユルのシフトになっちゃうので注意しましょう。

2022年10月5日水曜日

ヤマハDT1Fの点検と12VCDI点火化 その6 DT1Fのトランスミッションは優秀?

 

DT1、DT1Fで、歯が落ちたりドッグが飛んだりといった大きなミッショントラブルはほとんど見かけません。

が、、、

アクスルメイン軸と

5速ピニオンギヤの

摺動部が摩耗してます。

アクスルシャフトはしっかりと段付き摩耗
過走行車だったり、オイル管理が良くないと摩耗してしまいます。


同様にアクスルドライブでも




3速ホイールギヤが摩耗してます。



アクスルドライブ軸の先端にはキックアイドラーギヤがつきますが、
ここも摩耗が出やすい箇所です。
(同構造をしているSR400でもアイドラーギヤが焼付いてたりする)

常時油中にある個所ではないので、長期放置すると油切れや錆が発生している可能性はあります。


今回は摩耗のあったシャフトとギヤは中古良品と交換しました。

中古部品も手に入り難くなってます。

オイル管理をしっかりやって、定期的に動かし、潤滑して愛車を守ってあげましょう。



2022年10月2日日曜日

ヤマハDT1Fの点検と12VCDI点火化 その5 クランクケースの下ごしらえとベアリングの準備


予洗いしておいたケースの雌ネジを綺麗にして、ケースを仮組みします。


ピン ダウェルはケチらず新品を使いましょう。
左右のケースを位置決めする重要な部品です。


クランクをいれてしまうとやり難いデッキ面の面出しをしたのち、
もう一度ケースを洗って下ごしらえは完了。


圧入するベアリングを準備しましょう。

基本、YAMAHA純正を使っていますが、
1箇所だけ廃番になっているのでNTNの汎用品を用います。

ちなみにヤマハから出るクランクベアリングは、こっそりC4スキマに変更(他モデルとの共用??)されてますね。
(DT1Fの指定はC3スキマ)

スキマが大きくなる方向なので、多少音が出やすくなっているかも。
まぁ、他のノイズが大きいので聞き分けるのは至難の業だと思いますが。