2021年11月28日日曜日

DT250 上が回らない その3


クランクシールからお漏らししていたDT250


古いシールを外してクランク軸の状態を確認します。
軸に当りはついてはいますが、まだ続投できるレベルでした。

古く硬くなったオイルシールを使い続けると、オイルが漏れる、二次エアを吸うだけでなく、クランク軸が摩耗してしまいます。
鉄のクランクが硬くなったゴムに負けて削れていくんですよ。
不思議な感じですが、事実です。

摩耗が進むと、エンジンを全バラしてクランクを取り出し、さらにクランクも分解して摩耗したクランク軸を交換するか、再メッキして補修しなくてなりません。
かなりの費用と時間を要してしまいます。


クランクシールは定期的にチェックして交換してあげましょう。
DT250はまだヤマハから純正が出ますから!


クランクシールを交換したので点火系を戻しますが、噛み合わせの悪いコンタクトブレーカーは、


バラシて洗浄し


摩耗した接点は


研磨してキレイに噛み合うように調整しました。


フライホイールの裏側。


中央のボスは、コンタクトブレーカーを動かすカムとなってます。
カムが錆びていると、コンタクトブレーカーのヒールが摩耗しますので、


錆は取り除き、薄くグリスを塗っておきましょう。
消耗品のコンタクトブレーカー、ちゃんとしたものを買うと結構なお値段します。
(ヤマハ純正で9000円弱)
大切に使いましょ。
安いコピー品もありますが、突然死したり、あっという間に摩耗してなくなったりと、まぁ、お値段ぐらいです。


と点火系を戻してたら、オイルが落ちてきて漏れてる箇所が判明しました。


主にアジャスターのロックナットからでした。
交換です。


それと、メイン軸からも。


これも交換したので、もう大丈夫でしょう。

次は吸気周りの整備をしましょう。

2021年11月23日火曜日

DT250 上が回らない その2

幸せの黄色いDT250

上が回らない原因は、点火時期が主原因だと考えられますが、

それとは別に、、、

 

オイル漏れが酷い。

一晩停めておくと、床にオイル溜まりができてしまいます。


アクスルドライブ軸か、
クラッチのプッシュレバー軸、、
そのアジャスターナットか、、、

いや、全部な感じ。。。

この辺のシール類はヤマハ在庫あるので心配なし。


エンジンと一緒に塗られてしまってるオイルポンプ
ここからも少し漏れてる。


過去に分解整備されていない様子。

オイルポンプは定期分解整備が必要ですよ。

2ストの生命線。

これがダメになったら、即エンジン終了です。


ダイヤルが付く軸端も錆びちゃってる。


オイルシールを取り除いて錆のまわり具合を確認。
軸に錆がある状態で、無理矢理引っこ抜いてはダメです。
ポンプボディに傷をつけてしまいます。

事前に錆を落として、引っかからないのを確認しながら抜きます。


無事に分解できました。


軸端に錆があったディストリビューター
内部にも薄っすらと錆が出ているので、研磨が必要。


プランジャは問題ないレベル


チェックバルブも点検しておきましょう。

ほらボールが錆びてますね。
新品交換します。


ボールの受け側
圧入タイプは受けがゴムです。

チェックバルブの機能には2つあります。
①オイル吐出し圧を安定させる
②運転停止時にオイルを留める

このゴム有タイプはチェックバルブの機能②がしっかり働き優秀。



対して、もう少し古いタイプのオイルポンプでは、
受けのゴムが無くアルミ地のままで、
しっかりオイルを留めることができないのです。

オーバーホールの際にチェックバルブからの漏れ量を確認し、
出来る限り、漏れ量が減るように調整していますが、
ゼロにするにはかなり厳しいです。

普段から乗ってる方には、多少漏れていても特に問題ありませんが、
年に1,2回しか乗らないような方は、注意が必要です。

1次圧縮室にオイルが溜まるので、エンジンかけたら白煙祭りになります。


軸の修正とオイルシール、ガスケットを交換し、
テストベンチで吐出量とリークチェックしてポンプ整備完了です。

これで安心してエンジンを回せます。

2021年11月22日月曜日

DT250 上が回らないんです。

今年に入ってからDT250のご相談がとても増えました。

DT1、DT1Fのお客様は60歳代の方が大半ですが、
DT250になると、30、40代が多いですね。


みんなラジアルフィンが好きだって。


この幸せの黄色いDT250も若い方からのご依頼です。
エンジンはかかるが、上まで綺麗に回らないとのこと。

まぁ、よくあるお問い合わせです。

まずはエンジンをかけてみると、
すんなりかかりました。

あまりにも軽くかかる感じに逆に違和感が。
レーシングしても回るが、パンチが無い。


始動後のプラグ
ベトベトに濡れてる。
点火が弱いか?


この年式はまだポイント点火ですね。
接点がちょっとズレてる??


点火時期を確認すると


上死点前0.8mm
ほぼほぼ上死点で点火してました。

軽くエンジンがかかってパンチがない原因はコレだな。

これでは燃焼エネルギーがピストンに伝わる前に、
既にピストンが下がってる。


フラマグを外すと


ベースプレートの取付けが遅角方向、反時計回りに回されてます。


ポイントの接点もズレて嚙み合わせが悪い


ベースプレートの奥にあるクランクシールも確認しましょう。


リップは硬くなってオイルも出てきてますね。
交換が必要です。

不調の主原因は点火時期の狂いのようですが、
全体的に整備が必要な状態です。
もう少し診ていきましょう。

2021年11月20日土曜日

ほんと病気です。。


世界のホンダさんのカブじゃない。

そしてメイトでもない。

YAMAHA MJ2(1962)

を増車しました。


この並びでアコモが何したいか気づいた貴方は

相当なYAMHOICです。

今すぐ病院で検査してもらってください。


2021年11月15日月曜日

ダートが楽しいんです

 



ダートは楽しい!
セローも楽しい!!


仕事ネタがないわけではないんだよ。
ただ書くのがメンドクサイだけ

2021年11月10日水曜日

病気です。

 




病名:YAMHOLIC(俗称:ヤマハバカ)


症状:yamaha YG1('64)を増車


バカに付ける薬はありません。。