あるオートバイ屋さんでオイルポンプをオーバーホール(以下OH)したが、すぐにポンプからオイル漏れを起こし焼き付きました。
再度、そのオートバイ屋さんにオイルポンプのOHを依頼したが、数週間くらいでチャンバーからの白煙量が極端に少なく感じたので、オイルポンプを確認したところ、シャフト上部からオイル漏れしてました。
というオイルポンプのOHをします。
ポンプボディのガスケットが変わっているので、分解されたのは確かでしょう。
しかし、最小ストロークが0.03mm以下になってました。
これでは、スロットルオフ時のオイル吐出量がほぼゼロです。
分解しました。
内部部品に大きなダメージや消耗はないように見えます。
が、
ありました。
プランジャーにキズ痕が。
この位置にキズが付くということは、
こいつ
このプーリーの留めている小さなボルトを締めすぎると
ボルト先端がこんにちは。
これではプランジャーを締上げてしまいます。
プランジャーが締上げられたことで、シリンダーに対してプランジャーが斜めに押される
↓
シリンダーに挿入してあるオイルシールがプランジャーに押されて斜めになる
↓
オイルポンプ上部からオイル漏れ
↓
オイルが圧送できなくなる
といったところでしょうか。
もう少し古いタイプのポンプでは、
ボルトではなくスプリングピンで留まっています。
スプリングピンはネジの様に止まるところがないので、奥に奥にと入っていきます。
プライヤー等で挿入するときに気を付けないと、プランジャーの動きを完全に止めてしまい、エンジンの駆動力でポンプ内部のギヤを損傷、
そのままエンジンも焼付いて終了と悲しい結果になります。
作業ごとに確実に作動するか問題ないか確認することが重要です。
さて問題のボルトは、先端を落として
各部品を超音波洗浄し、
RD400のポンプはチェックボールが入るノズル部分が分解出来ない圧入タイプなので、
ノズル先端を曲げた洗浄スプレーで
ブシュ―っ!と洗い流しておきます。
オイルシールは治具を用いて確実に挿入し
シリンダーカムの部分は潤滑オイルが来ないので、グリスを盛り上げておきます。
全て組んだ後は、テスト台に載せて
オイル吐出チェック、各部リークテスト、チェックボールの作動確認を行い、
問題ないことを確認して完成です。
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