2020年7月28日火曜日

個人売買で入手されたHS1を整備する その4 オイルポンプのOH


エア噛みしてうまくオイルを吐き出せないポンプ

2ストの中古車で初めてエンジンをかけるときは、必ず混合油で始動しましょう。
ポンプが確実に作動しているとは限りません。


外したオイルポンプ


尻栓がバッチリ抜け出てます。


分解して内部調査していきます。


ハイでた!
プランジャーカムがポンプボディから抜けないからってプライヤーで摘まんで抜き取るのはダメっ!!ゼッタイ!!!


しかもオイルシールが斜めになってます。
これではちゃんとオイルを圧送できないはずです。


カム面が心無いプライヤーで痛んでしまっているので、部品取りと交換します。
が、その部品取り(上)は、カムのとても状態が良いのですが、軸が錆びていてよろしくない。


圧入されている軸をプレスで抜き、


合体させて程度良好なプランジャーカムの出来上がりです。


尻栓は一旦抜き取り、接着し直します。


そしてさらに樹脂を流して固めます。
この時、軸後端まで盛り上げておきます。


そうすることで、圧送ダイヤルを固定する割ピンが樹脂のストッパーになるので、尻栓が抜き出て難くなります。


プランジャー側のガイドピンも抜き取り、新品に交換しておきました。

ちなみにプランジャーカム、ガイドピンが摩耗すると、最小ストローク(アイドリング時のオイル吐出量)が減少します。
最悪、アイドリングでは無給油になることもあるので注意が必要です。


ボディはオイルシールはめ合い部分、チェックボール接触面を清掃、修正して、超音波洗浄機で汚れを落とします。


各オイルシール、ガスケット、チェックボールを新品に交換し、テストベンチにて吐出量、チェックバルブの作動状態、各漏れを確認してエンジンに戻します。

これで安心して分離給油が行えるようになります。


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ヤマハ2stオイルポンプのオーバーホールは、ポンプ単品でも可能です。

通常のシール交換のみの作業は、ポンプ単品持込みで 
8,500円(シール代込み、税別)

内部部品に入替えや加工が必要な場合は、別途+αとなります。

※あまりにも程度の酷いものはオーバーホール不可となります。
事前に写真等で確認が必要です。

もしくは
akomotorcycle@gmail.com
までご連絡ください。

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