2021年1月3日日曜日

ギヤ抜けする DT1F の修理 その7

クラッチ本体は前回できましたので、今回は

クラッチを作動させるクラッチレリーズを整備していきましょう。


70年代前半のヤマハ トレール車は、このらせんネジのスクリュータイプが多いです。




クラッチワイヤーでレリーズ(21)を引っ張ると、回転して直角方向に動き、プッシュロッド(20)を介しプレートプレッシャー(9)を押し込むことでクラッチを切る構造です。

クラッチを切るには結構な荷重かかりますが、DT1系はネジ部分が樹脂で出来ています。

この車両はとても状態が良いですが、結構な割合でこの樹脂部分が割れています。
やけにクラッチが重いぞってのは、割れている可能性が大ですね。

このレリーズもなかなか入手し辛い部品の一つです。
極まれにNOSやリプロ品が出てくることがありますが、それはもう高額で、、、
かなり酔っ払わないとポチっとできません。


とにかく定期的に分解して、ちゃんと手入れして使いましょう。
このレリーズは水がかかる部分にあるので、ウォータープルーフタイプのグリスを詰め込んでおきます。

そして、もう一つの部品、


ロッド プッシュ2 (9)
レリーズの動きをプレートプレッシャーに伝える棒です。



軸端が凹状に摩耗しています。
この状態だとクラッチレバーの遊びが多くなります。
そうなると、アジャスターで調整しきれず、レリーズの位置が悪くなり、クラッチが重くなったりします。


今回は溶接肉盛りで面を整えておきました。

そして、このロッドは、


このようにドライブスプロケットの前側にあります。
そのため、泥や水、ゴミが直接ロッドを攻撃し、ロッドやオイルシールを痛めてオイル漏れしてきます。

オイルシールはリプロに交換することで対応できますが、
ロッドは・・・(以下同文)


ロッドがダメで漏れてるよ。。
って方は焦らず、ロッドをゆっくり引き抜いてみてください。


ロッドの反対側(エンジンの奥に入っている側)が摩耗していなければラッキーです。

綺麗に掃除して、くるりと回してそっと戻しましょう。
オイルシールを交換していれば、当面は漏れてこないはずです。

両方ダメでしたっていう残念な方は、

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当店で、たまーーーーーーーに在庫してます。

たまにね。




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