2021年8月10日火曜日

初期型メイト U5 その3

 メイトU5コンロッド探しの旅から帰還しました!

今回は早く見つかりました。ホッ

大阪はTKRJさんのコンロッドキットを使います。

ヤマハ純正ではありませんが、安心の国産のリプロ品です。

U5用の表記はありませんが、同時代のアレと同寸で流用可能です。

さらにオーナ様ご希望により、コンロッド大小端内径とクランクピンにWPC+ハイパーモリショットを施してあります。



クランクを組み立てて振れ取りしていきます。
フラマグ側(左):1/100ミリ
クラッチ側(右):ほぼ0ミリ
まで追い込めました。

中古のクランクウェブでよく頑張りました(自分)

洗浄しておいたクランクケースに新品のベアリング組んで


ケース合い面からベアリング内輪までの寸法を測定し、クランク軸に入れるシムを選定していきます。

50ccとはいえ、やることは大きい排気量エンジンと同じです。

いや、出力が小さな小排気量の方が誤魔化せないので、気を使います。


トランスミッション
これで全部です。
ボールロックミッションは部品の構成が実にシンプルです。


ボールロックミッション
耳慣れない方も多いかと思います。
現代の2輪エンジンではドッグミッションがほとんどですからね。


これはDT1のミッションでドッグタイプ。
ギヤの側面にある凸凹が嚙み合って、駆動するギヤが決まります。


ボールロックミッションは、その名のとおり、ボールを使ってギヤをホールドします。


先端に突起が付いたシフトシャフトがアクスルドライブシャフトの中を出入りすると、ボールが押し出されます。


ギヤ内径にある溝に押し出されたボールが嵌ると、ギヤが軸と固定される仕組みです。
実にシンプルな構造ですね。


シフターの機構はエンジン内部にないので、ケース内はこれだけ。


組立てながら、ふと疑問が。

ちなみに左下にある白いプラッチックのギヤですが、その上のメインアクスル軸以外どこにもつながっていません。

キックのアイドラーギヤかと思いましたが、そうでもない。
そもそも、キックギヤなら樹脂ギヤはつかわないし。

部品表で確認してみると



ギヤ、フリー。。

フリー。。。。

ふ。

自由ですやん。



色々調べていたら解りました。

このギヤが回転することで、ケースの底に溜まったオイルをかき上げて、ケース上部に位置するギヤに飛沫給油しているんです。

なるほどね。
また一つみなさん賢くなりましたね。

















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