2022年4月4日月曜日

DT1の整備 その6 クラッチからのガラガラ音2つめ

クラッチからのガラガラ音その2です。

その1はクラッチそのものが傾いて音が出ていましたが、

その2の主役はこちら。


茶色のギヤです。


ギヤ,キックアイドル くんです。


このアイドラーギヤの軸が摩耗してガタが増えることでガラガラ音を発します。
この車両は問題なかったのですが、


別の車両では、軸受け部分が粉砕していました。
このギヤは初期型で、軸受けにメタルが圧入されているタイプです。
そのメタルが粉砕し、ギヤが暴れていました。


こんな感じにガタガータ。

キックアームを踏み込むときにカクンとなる場合は、確認した方が良いですね。
アイドラーギヤが遊んでいる可能性があります。


アイドラーギヤの粉砕だけなら、まだラッキー。
軸側まで焼付いたり、摩耗しちゃうとクランクケース分解まで必要になります。

その1のクラッチASSYの軸受けも、このアイドラーギヤも巻き上げられたオイルが軸受けの隙間に入ることで潤滑されています。

長時間エンジンもかけず、キックも踏んでいない車両は特に注意が必要です。


↑ 油面高さと軸の位置関係がわかるかな ↑

どちらも油面よりも高い位置にあるので、軸受けは油分が抜けてカラカラの可能性大です。
おまけに軸受けに錆が発生して、軸受けのクリアランスが詰まっているなんてのも。

長期不動車を再始動する前には、オイル交換はもちろん、事前にしっかりとオイルを回してあげましょう!


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