2021年12月5日日曜日

DT250 上が回らない その4

 DT250の問い合わせ 堂々の第1位は!?


『ジョイント,キャブレターの在庫ありませんか?』

です。
というか、ほぼコレのみ。


この大事なゴム部品、残念ながらヤマハ廃盤です。

リプロも無くはないのですが、
品質がイマイチでまともに使えた試しがありません。


このジョイントも劣化して、クラックは内側まで到達していました。
2次エアを吸ってセッティングは出来ないし、ヘタすりゃ焼き付きます。

純正もリプロもない。
どうするか・・・


耐候性のあるシリコンを塗りつけます。
見た目はボロ感バッチリになってしまいますが、
これで延命はできます。
まだクラック入ってないよーって人も、今のうちから表面をコートしておくと良いでしょう。
割れぬ先のシリコンです。


キャブレターを点検しましょう。


キレイに見えますが、


フロートチャンバーとの接合分にあるOリングはカチカチで


メインジェットホルダーのOリングは


朽ちてて、


パイロットジェットの穴は腐食で塞がり気味。


エアスクリューの先端も段付きです。


各部品は個別で手配できますが、ヤマハ部品は高くて高くて。
当店は極力純正を使うようにしていますが、流石に高い!!

ので、いつものキースターさんを使います。


キースターさんの良いところは、お手頃な価格なのに
常用域でのセッティングに欠かせないニードルが設定違いで4種も入ってることです。


プランジャースターターは残念ながらキットには付属されてなかったので
使えそうな新品プランジャを用意しました。


右が新品
左のお古はゴムがカチカチになってます。
ここからガス吸い込みはしていませんでしたが、
不安要素は潰しておきたかったので交換しましょう。


と思ったら、用意した新品プランジャは少し全長が短かった。。
ほんとほんの少ーーしだけ短いんです。


仕方ないので、古いプランジャからカチカチゴムをほじくりだして、
新しい耐油ゴムを埋め込みました。
なかなかうまく出来たでしょ♪


キャブが整ったので、エアクリーナーエレメントも確認です。
古い車両は、ここが粉々になってることが多いですが、
この車両には新しいエレメントが入ってました。
(ちなみにヤマハ在庫アリです。)

が・・・


エレメントが内側に潰れてますね。
これでは吸気が絞られて抵抗になってしまいます。

2ストは機構上、吸入吸気負圧が小さいので、
この様な抵抗があると出力低下につながります。
濾過面積が小さいパワークリーナー(特に安物)
汚れて詰まったエレメントだと、全然走らなくなります。


本来、エレメントの内側に形を保持する網が入りますが、それが入っていませんでした。
オーナー様に確認したところ、最初からなかったとのこと。

中古部品で探してみましたが、単品で入手は難しく、
あっても、とんでもない値段+海外からの送料。。

一旦、捜索は諦めて、


溶接棒で枠を作りました。


見た目はブサイクですが、ちゃんと形は保ってくれてます。
手頃なのが見つかるまでの代替品としては十分かと。


これで吸気周りの整備は完了!
走り出せるまであと少しです。


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