漏れてたオイルシールを取り外して、クランク軸の状態確認をします。
おー!
オイルシールが入る部分を1段削り落として、圧入時の傷付き防止対策をしてるのか!
と一瞬思いましたが、実はキッチリ段付き摩耗しているだけでした。
このように爪が引っかかるくらいに摩耗してしまうと、新しいオイルシールに交換してもすぐに漏れだします。
で、クランクベアリングですが、まだキレイですね。
最近交換された感じですが、そのベアリングが
『6306』
いわゆる普通スキマです。
クランクベアリングは内外輪とも圧入なので、C3以上のスキマが必要です。
外側からケースに締め付けられ、内側からクランク軸で広げられて、板挟みとなったベアリングタマタマさんは、狭くなったスキマの中でしか動けなくなり、早々に疲労していきます。
まるでブラックな会社の中間管理職のように。。。
反対側に移りまして、オイルポンプ
まぁ、いつものように漏れてます。
ガスケットも古いタイプなので分解整備します。
シリンダーを外してピストンの確認を。
吸排気方向ともに致命的な損傷はなし。よかった。。
ピストンリードバルブ仕様となったDT1Fのピストン、リングは入手困難になってきました。
先代のDT1よりかなり困難です。
あってもすんごい高価ですので、大事に使ってください。
小端ベアリング、ピンはそこそこお疲れの様子。
ここらはヤマハからまだ入手できるので、新品に交換しましょう。
クランクの様子も確認します。
大端サイドベアリングが摩耗限界を超えています。
小端の振れは摩耗限界値の一歩手前。
前出のクランク軸摩耗と併せて、リセットするかオーナー様とはゴソウダン。
シリンダーの様子
クロスハッチは消失、一部サビがでてます。
各部測定したところ、
シリンダーの偏摩耗は問題なし。
ピストンクリアランスは、摩耗限界値付近。
リングの摩耗は続投可能な範囲。
さっきも言いましたが、DT1Fのピストン、リングは入手困難なのでー
シリンダーを最小量でホーニングして、もう少しがんばってもらうことにしましょう。
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