2021年12月31日金曜日

DT250 オイルポンプの整備

12VCDIにコンバートしたDT250


試走前の点検でオイルポンプからのオイル漏れを確認しました。
漏れ量は酷くはないのですが、


ガスケットの色からして、永らくポンプ内部の整備はされていない様子です。
で、ポンプを外してみると・・・


おやおや


オイルタンクから出てくる2ストオイルが、まるで廃油のように真っ黒ですよ、奥さん!


入っていたオイルは全部捨てて、オイルタンク内の洗浄をしましょう。
タンクに洗浄剤を入れてシェイクしてみると



出るわ出るわ、、まるでドライサンプのオイルタンクのような汚れ方。


しかし、なんでこんなスラッジが溜まったのか謎です。
タンクの錆びでもないし、、どういうこと???


ポンプ本体は、


ダイヤルが付くシリンダーの軸端が錆びてて


オイルシールの内側まで錆が進行していました。
これではシールが出来ないので、ジワ漏れしていたのでしょう。

ポンプを分解する前にこの錆を除去しておきます。
じゃないと本体からシリンダーが抜けないし、
無理矢理、引っこ抜くと大事なところが傷だらけになります。


バラせました。
中身はまあまあな感じです。


錆を落としたシリンダー
もう少しだけ研磨しておきます。


プランジャーは問題なし。
入っていたオイルがあまりにも酷い状態だったので中身が心配だったのですが、
洗浄すれば問題ないレベルでした。

超音波洗浄機風呂で汚れを流します。

各オイルシール、ガスケットを新品に交換して組立て。
リークチェックと吐出量の確認して


ホース、オイルも新品にして完成です。

オイルポンプの定期整備は必須ですよ!
壊れてから、漏れてから ではなくね!!
雨天走行の後は、カバーを開けて乾燥もお願いします!

2021年12月29日水曜日

DT250 12VCDI点火にアップグレード!

DT250を12VCDI点火にアップグレードします。


この年式は6Vのポイント点火。

見た目の状態はとても良い感じですが、コンタクトブレーカーの接点はチビってました。

部品交換で復活させやすいのはポイント式のメリットですが、
定期的なメンテナンスが必要です。


ジェネレーターをまるっと12VCDIキットに入替えします。
これで無接点式のCDI点火はメンテナンスフリーとなります!

さて、ノーマルにはないレギュレーターを設置場所ですが


DT250はシート下をチャンバーが通過しているのでギチギチの詰込み具合。


バッテリーと同寸のアルミBOXを製作し、


レギュレーターを固定します。
見た目もシンプルで、アルミBOXがヒートシンクにもなって一石二鳥!


メインハーネスは新規製作するので、今付いてるハーネスを車体から引きずり出すと


あらあらあら。
ネチャネチャのビニールテープを剥がすと、捩っただけの配線。
被覆の色もバラバラだし。


この車両だけでなく、結構こういうテキトーなことされたのは多いです。
後にトラブルの原因になりますよ。
最悪は車両火災に。。。


新しいイグニッションコイルを設置し、配線も引き直していきます。
あとで触る人にも判り易いようにヤマハ純正色でね。


バッテリーからアルミBOXに替わってる以外は違和感ないでしょ。


管ヒューズからミニブレードヒューズに変更しているので、
ガソリンスタンドやホームセンター等でも入手できます。

消耗品はどこでも手に入り易いのがいいよね。


見た目はそのまま、電気周りを現代化&リフレッシュ!
DT250、かっこいいね!!

2021年12月13日月曜日

【SOLD OUT】YAMAHA TY175 0.5OSピストンキット TKRJ

 






TKRJ製のTY175用0.5オーバーサイズピストンキットです。
ピストン、リング、ピンピストン、サークリップのセットとなります。

TKRJは、大阪のアフターパーツメーカーです。
http://www.tkrj.co.jp/jp/


9,950円(税込み) SOLD OUT

ありがとうございました♪

1setのみ!

早い者勝ち!!!

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2021年12月11日土曜日

DT250 上が回らない 完成!

吸気周りの整備が完了したDT250
エンジンの始動確認をしましょう。



カラカラカラカラと賑やかで
ポッポポッポとシート下からも白煙が出てます。


チャンバーを取り外して確認です。
降ってみると、神社の鈴のようにガラガラ鳴ります。
チャンバーの中で何か隠れているよう。


シート下からの白煙は、膨張室に空いた穴からでした。
腐食して破れてますね。



サンダーで開腹して覗いてみると




割れた隔壁が中で暴れていました。
ここが割れる例は、そこそこあるようです。


割れた隔壁はそっとポイして、溶接縫合して戻して完了!
排気漏れもガラガラもなし!!

試走の前に車体も整備しておきます。


ブレーキ・・・


シューが剥がれそうでした。
確認しておいてよかったです。


洗浄して、シューは新品に交換です。

フォークも診ておいて欲しいということなので、分解整備します。

はい、、ドブの香です。。。


こちらも洗浄して、シール交換しておきました。


最後に試走して問題がないことを確認、


オーナー様へお渡しです。

全く別物になったようだ!と嬉しいお言葉を頂きました。
ありがとうございました!!


2021年12月5日日曜日

DT250 上が回らない その4

 DT250の問い合わせ 堂々の第1位は!?


『ジョイント,キャブレターの在庫ありませんか?』

です。
というか、ほぼコレのみ。


この大事なゴム部品、残念ながらヤマハ廃盤です。

リプロも無くはないのですが、
品質がイマイチでまともに使えた試しがありません。


このジョイントも劣化して、クラックは内側まで到達していました。
2次エアを吸ってセッティングは出来ないし、ヘタすりゃ焼き付きます。

純正もリプロもない。
どうするか・・・


耐候性のあるシリコンを塗りつけます。
見た目はボロ感バッチリになってしまいますが、
これで延命はできます。
まだクラック入ってないよーって人も、今のうちから表面をコートしておくと良いでしょう。
割れぬ先のシリコンです。


キャブレターを点検しましょう。


キレイに見えますが、


フロートチャンバーとの接合分にあるOリングはカチカチで


メインジェットホルダーのOリングは


朽ちてて、


パイロットジェットの穴は腐食で塞がり気味。


エアスクリューの先端も段付きです。


各部品は個別で手配できますが、ヤマハ部品は高くて高くて。
当店は極力純正を使うようにしていますが、流石に高い!!

ので、いつものキースターさんを使います。


キースターさんの良いところは、お手頃な価格なのに
常用域でのセッティングに欠かせないニードルが設定違いで4種も入ってることです。


プランジャースターターは残念ながらキットには付属されてなかったので
使えそうな新品プランジャを用意しました。


右が新品
左のお古はゴムがカチカチになってます。
ここからガス吸い込みはしていませんでしたが、
不安要素は潰しておきたかったので交換しましょう。


と思ったら、用意した新品プランジャは少し全長が短かった。。
ほんとほんの少ーーしだけ短いんです。


仕方ないので、古いプランジャからカチカチゴムをほじくりだして、
新しい耐油ゴムを埋め込みました。
なかなかうまく出来たでしょ♪


キャブが整ったので、エアクリーナーエレメントも確認です。
古い車両は、ここが粉々になってることが多いですが、
この車両には新しいエレメントが入ってました。
(ちなみにヤマハ在庫アリです。)

が・・・


エレメントが内側に潰れてますね。
これでは吸気が絞られて抵抗になってしまいます。

2ストは機構上、吸入吸気負圧が小さいので、
この様な抵抗があると出力低下につながります。
濾過面積が小さいパワークリーナー(特に安物)
汚れて詰まったエレメントだと、全然走らなくなります。


本来、エレメントの内側に形を保持する網が入りますが、それが入っていませんでした。
オーナー様に確認したところ、最初からなかったとのこと。

中古部品で探してみましたが、単品で入手は難しく、
あっても、とんでもない値段+海外からの送料。。

一旦、捜索は諦めて、


溶接棒で枠を作りました。


見た目はブサイクですが、ちゃんと形は保ってくれてます。
手頃なのが見つかるまでの代替品としては十分かと。


これで吸気周りの整備は完了!
走り出せるまであと少しです。